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怖いものみたさ

さて、今年は梅雨明けから猛烈な暑さに襲われた日本列島ですが、
黒柴お嬢さんのお散歩に出てみると、あれ、この間までは
夕方7時になってもまだまだうっすら明るく、地面も熱かったのに、
今は6時を過ぎると薄暗くなってきました。季節は進みますね、
確実に。

そうそう、夏休みと言えば、夏休みの間にお友達の家でお泊り会を
した!という思い出をお持ちの女子も多いのでは。ええ、ええ、
ずっと昔は "pajama party" なんていう楽し気な名称で呼ばれて
いたかも。ま、なにしろいまどきの女子高校生はパジャマに着替えず、
「そのままジャージかTシャツで寝る」子が多いかと思われるので、
こんな名称も使われることもなく、ごく普通にお泊り会とかと
呼んでいるようです。

で、お泊り会は、基本的に、食べる→しゃべる→食べる→しゃべる
もしくは両者同時進行、かと思われますが、夜も更けたころ、メイン
イベントとして登場するのが、「怖~いDVD」だったりします。
一昔前なら、「リング」だの「着信アリ」とかでしょうか。
(私はどっちも絶対見ないけどね)
手にしたポッキーを口に運ぶことも忘れて、みんなでキャ~キャ~
言いながらこわいDVDを見る。大盛り上がり間違いないわね。

人はなぜ、いやだと言いつつ、怖いものに惹かれるのでしょうか。
心理学的にはカリギュラ効果など色々な説明がなされているようです。
鶴の恩返しで、「私が布を織っているときに決してふすまを開けては
いけません」と言われたのに、おじいさんが逆に気になって見てしまう
のもその例ですね。

もう一つの説として、「吊り橋効果」というのがあるそうで、
吊り橋のような不安定な場所に一緒にいると、そのドキドキを恋愛感情と
勘違いしてしまうと言う説。脳の中で、恐怖を感じる部分と快楽を
感じる部分が近くにあるかららしい。

とすると、お泊り会で「怖いDVD」を一緒に見るのにはちゃんとした
根拠があるわけかしらね。見るなと言われれば気になる+一緒にドキドキ
して連帯感を持つ。なんとなく理に適っている気もする。

私はこの手の怖~いお話は大変苦手なので、映画やDVDでこのジャンルを
選ぶことはまずないし、小説でもあまりに怖ろしそうなミステリーは
避けてしまうのですが、先日たいしたことないだろうと思って読み始めた
小説が大変怖かったのです。


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いや、今考えれば、表紙からして怖そうなのに、なぜ選んだんだろう。
ノルウェー人の作家Jo Nesbo のHarry Hole という刑事が活躍する
"The Snowman" という小説です。どうやらシリーズ第7作目(英訳
第5作目)らしいのですが、なにしろ私はこのジャンルはほぼ知らないので
もちろんHarry とは初対面。舞台がノルウェーなので、登場人物の名前や地名が
読みにくいわね、と思いながら読み進めるうちに、ぎゃ~!!怖い場面の連続。
が、やめられない。もう怖いものみたさ心理にあやつられるままに、
読み進むしかない!

しかも、犯人は結構最初のほうでわかってしまう(読者には)のに、事件は
一旦解決してしまい、「え、Harry,違うから!!」と思わず叫びたくなる。
それも作者の狙いかしら。さらに、作者はかなりの日本好きかと思われ、
ホンダなどの日本車だの、和紙だのが出てきて、ついつい気になってしまうし。

極めつけは例のあの場面。ほらよくある、Harry の恋人の息子(複雑)が
振り向くと・・・きゃ~!!

そういえば、かの江戸川乱歩氏は、創作に当たって、蔵の中に一人閉じこもり、
蝋燭の明かりの中で数々の作品を執筆なさったそうな。すごい。すごすぎる。
一人で蔵の中で、振り向いたら・・・ギャ~!!ただの影だった。
なんてきっと絶対ならないに違いない。

怖い小説が大丈夫な方はお読みになってみてください。
涼しくはならないかもしれませんが、背筋はかなりぞ~っとはしますよ!


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~Wing English Class~













by wingenglishclass | 2018-08-29 23:21 | 洋書紹介

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